脂肪を増やしすぎずに筋肉を増やすには?リーンバルクのやり方

筋肉は増やしたい。でも、お腹は出したくない。増量する人なら、かなり自然な希望です。そこでよく出てくるのが、リーンバルクという考え方です。これは厳密な科学用語というより、

大きなカロリー余剰を避け、脂肪増加を抑えながら筋肉を増やしていく増量方法として使われます。

誰でも確実にそうできるとは言えません。しかし、余計な脂肪増加を減らすためにできることはあります。

この記事の結論

脂肪を増やしすぎず増量したいなら、

  1. カロリー余剰を大きくしすぎない

  2. 体重をゆっくり増やす

  3. 十分なタンパク質を摂る

  4. 筋トレの重量・回数を伸ばす

  5. 腹囲と体重を記録する

  6. 増えすぎたらすぐ調整する

この6つを基本にします。

「食べれば食べるほど筋肉がつく」は間違い

筋肉を作る速度には限界があります。余剰カロリーを倍にしても、筋肉増加速度まで倍になるとは限りません。そのため大量に食べる、いわゆる「ダーティーバルク」は、筋肉だけでなく余分な脂肪も増やしやすくなります。

小さなカロリー余剰から始める

まず、維持カロリー+200〜300kcal程度から始める方法があります。例えば維持2500kcalなら、2700〜2800kcal程度。2〜3週間体重を記録し、増えなければ追加します。

10〜20%余剰という考え方もある

自然なボディビルダー向けレビューでは、初心者〜中級者について、維持カロリーの約10〜20%上という提案もされています。一方、上級者では、より保守的な余剰と体重増加ペースが提案されています。(参考文献1)

ただし、これも絶対的な最適値ではありません。身体の変化を見ながら調整します。

なぜ上級者ほどゆっくり?

初心者は筋トレ刺激への反応が比較的大きいため、筋肉を増やしやすい時期です。トレーニング歴が長くなるほど、新しく筋肉を増やす速度は通常遅くなります。その状態で大量に食べても、

余剰分が筋肉へ回りきらず、脂肪増加につながりやすくなります。

体重増加ペースを管理する

初心者〜中級者なら、週0.25〜0.5%程度を一つの参考にできます。(参考文献1)例えば70kgなら、約0.18〜0.35kg/週。さらに脂肪増加を抑えたいなら、範囲の下側を狙う方法があります。

タンパク質を確保する

筋肥大を狙うなら、1.6g/kg/日前後を一つの基本目安にできます。オフシーズンのボディビルダー向けレビューでは、1.6〜2.2g/kg/日が提案されています。(参考文献1)例えば70kgなら、112〜154g。

ただし大量に増やせば増やすほど筋肉が増えるわけではありません。

残りは炭水化物と脂質

タンパク質を確保した後は、

  • 炭水化物

  • 脂質

も摂ります。筋トレでは炭水化物も重要なエネルギー源です。オフシーズンレビューでは、脂質0.5〜1.5g/kg/日を確保し、残りを炭水化物へ回す構成が提案されています。(参考文献1)

食品の質も考える

リーンバルクだからといって、鶏むね肉とブロッコリーしか食べてはいけない、という意味ではありません。基本は、

  • 米

  • パスタ

  • オートミール

  • 肉

  • 魚

  • 卵

  • 乳製品

  • 大豆

  • 野菜

  • 果物

  • ナッツ類

などから組みます。

菓子パンやジャンクフードは完全禁止?

完全禁止にする必要はありません。しかし、カロリー余剰の大半を、

  • 菓子パン

  • 揚げ物

  • お菓子

  • 清涼飲料水

だけで作るのは、栄養バランス上おすすめしにくい方法です。大部分を普通の食事から摂り、嗜好品は全体の一部として考えましょう。

筋トレも伸ばす

増量しているのに、3か月、重量も回数もまったく伸びていない。この場合、食事だけ増やしても理想的とは言えません。増量期は、トレーニングパフォーマンスも伸ばすことが重要です。

腹囲を測る

体重だけでは、何が増えたのか分かりません。そこで便利なのが、ウエスト・腹囲です。例えば、

体重はゆっくり増えている
筋力も上がっている
腹囲はほぼ同じ

なら、比較的良い進み方かもしれません。逆に、

体重急増
腹囲急増

なら余剰を減らす判断材料になります。

写真も使う

月1回程度、同じ条件で、

  • 正面

  • 横

  • 背面

の写真を撮ります。毎日鏡を見るより変化が分かりやすくなります。

体重が増えたらすぐ脂肪?

違います。増量開始直後は、

  • グリコーゲン

  • 水分

  • 消化管内容物

などでも体重が増えます。1週間の変化だけで判断せず、数週間平均で見ましょう。

「リコンプ」という方法もある

初心者や体脂肪が比較的高い人では、体重をほぼ維持しながら、筋肉を増やしつつ脂肪を減らすボディリコンポジションが起こる場合があります。その場合、必ずしも大きな増量をする必要はありません。

ガリガリならリーンバルクしすぎない

逆にかなり細身で、身体を大きくしたいのに、「絶対脂肪を1gも増やしたくない」と食事を増やせないのも問題です。長期間のエネルギー不足は、レジスタンストレーニングによる除脂肪量増加を妨げます。(参考文献2)

2週間ごとに調整する

増量は、設定して終わりではありません。例えば、

スタート

2700kcal

2週間

平均体重変化なし→2800kcal

さらに2週間

週0.2kg増→そのまま継続という調整をします。

リーンバルクのチェックリスト

□ 平均体重を記録
□ 腹囲を記録
□ 筋トレ重量・回数を記録
□ タンパク質を確保
□ カロリー余剰を大きくしすぎない
□ 数週間単位で調整

これだけでもかなり管理しやすくなります。

よくある質問

脂肪を全く増やさず筋肉だけ増やせる?

条件によっては体脂肪を増やさず筋肉が増えるケースがありますが、全員が自由に筋肉だけを増やせるとは限りません。

リーンバルクは何kcalプラス?

まず小さな余剰から始めて体重変化で調整する方法がおすすめです。

有酸素運動はしていい?

できます。健康や心肺機能にもメリットがあります。ただし消費カロリーが増えるため、体重が増えないなら食事を調整します。

まとめ

脂肪を増やしすぎず筋肉を増やすポイントは、

小さな余剰
+
ゆっくり体重増加
+
十分なタンパク質
+
伸びる筋トレ
+
記録

です。