食事管理でよく出てくる、PFCバランスという言葉。Pは、Protein=タンパク質。Fは、Fat=脂質。Cは、Carbohydrate=炭水化物。です。「P30%・F20%・C50%にすればいい?」と思う人もいますが、
筋肥大目的なら、最初から割合だけで決めるより、体重を基準にタンパク質と脂質を決め、残りを炭水化物へ回す方法がおすすめです。
タンパク質を増やしすぎると、炭水化物や脂質へ使えるカロリーが減ってしまいます。
この記事の結論
筋肥大・増量なら、
STEP1
TDEEと目標カロリーを決める
STEP2
タンパク質:1.6〜2.0g/kg前後
STEP3
脂質:0.5〜1.5g/kgの範囲から設定初心者なら0.8〜1.0g/kg程度も使いやすい
STEP4
残りのカロリーを炭水化物という方法がシンプルです。
自然なボディビルダーのオフシーズンレビューでも、タンパク質1.6〜2.2g/kg、脂質0.5〜1.5g/kg、残りを炭水化物に配分する方法が提案されています。(参考文献参照)
まず一般的なPFCバランス
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、一般的な健康維持・生活習慣病予防を目的としたエネルギー産生栄養素バランスとして、成人ではおおむね、
タンパク質:13〜20%エネルギー
脂質:20〜30%エネルギー
炭水化物:50〜65%エネルギー
という目標範囲が示されています。(参考文献参照)これは、一般的な健康管理の基準です。
筋トレでは割合よりg/kgが便利
例えば、2000kcalの人と、3500kcalの人。どちらもタンパク質20%にすると、2000kcal:100g3500kcal:175gになります。でも同じ体重なら、必要タンパク質が75gも変わるとは限りません。
だから筋トレでは、体重×gで考える方が使いやすいです。
STEP1:目標カロリーを決める
まずTDEEを求めます。例えば、TDEE:2500kcal。増量したいので、+250kcal。目標は、2750kcalです。
STEP2:タンパク質を決める
体重70kgとします。1.8g/kgなら、70×1.8=126g。タンパク質は1gあたり約4kcalなので、126×4=504kcal。
STEP3:脂質を決める
今回は、1.0g/kgとします。70kgなら、70g。脂質は1g約9kcal。70×9=630kcal。
STEP4:残りを炭水化物へ
総カロリー:2750kcalタンパク質:504kcal脂質:630kcal残り:2750−504−630=1616kcal。炭水化物は1g約4kcalなので、1616÷4=404g。
完成したPFC
体重70kg。2750kcal。
P
126g
F
70g
C
404gです。
割合にすると?
タンパク質:504÷2750=約18%脂質:630÷2750=約23%炭水化物:1616÷2750=約59%結果として、一般的なPFC比率にもかなり近い構成になります。
PFCは「何対何」が正解ではない
例えば、P30:F20:C50を全員へ当てはめる必要はありません。重要なのは、
必要なタンパク質を満たしているか
脂質を削りすぎていないか
炭水化物が筋トレを支えられる量あるか
総カロリーが目的に合っているか
です。
増量中のおすすめ順序
1
カロリー
2
タンパク質
3
脂質
4
炭水化物という順番で決めると簡単です。
タンパク質はどこまで増やす?
筋トレをする人なら、1.6g/kg前後からスタートし、1.6〜2.0g/kg程度で十分扱いやすいでしょう。自然なボディビルダーのレビューでは1.6〜2.2g/kg/日が提案されています。(参考文献参照)
脂質はどれくらい?
オフシーズンレビューでは、0.5〜1.5g/kg/日。かなり広い範囲です。初心者なら、0.8〜1.0g/kg程度にすると計算しやすいでしょう。
炭水化物は?
残りです。ただし筋トレ量が多い場合、炭水化物が極端に少なくならないようにします。同レビューでは少なくとも3〜5g/kg/日程度が一つの目安として提案されています。(参考文献参照)
例:65kg・2500kcal
タンパク質:65×1.8=117g468kcal。脂質:65×0.9=59g約531kcal。残り:2500−999=1501kcal。炭水化物:約375g。
例:80kg・3000kcal
タンパク質:80×1.8=144g576kcal。脂質:80×0.9=72g648kcal。残り:1776kcal。炭水化物:444g。
炭水化物が多すぎると感じたら?
脂質を少し増やす方法があります。例えば、
脂質70g
↓
90g
にすれば、+180kcal。その分、炭水化物を45g程度減らせます。
逆に脂質が多すぎる場合
揚げ物やナッツなどで、脂質が120g。そのせいで炭水化物が少なくなっている。なら、脂質を少し下げて、ご飯などへカロリーを回します。
タンパク質を増やしすぎるパターン
体重70kg。タンパク質250g。これは、3.6g/kg。ここまで大量に摂る必要性は一般的にはありません。その分、炭水化物や脂質を摂る余裕がなくなります。
筋肉をつけるなら糖質は敵ではない
増量では炭水化物は、カロリー確保やトレーニングのエネルギーとして便利です。「糖質を食べると全部脂肪になる」と考える必要はありません。体脂肪増加では、総エネルギー余剰が重要です。
脂質も敵ではない
脂質は、1g9kcalなので食べすぎればカロリーは上がりやすいですが、身体に必要な栄養素です。完全にカットしないようにしましょう。
目的によってPFCは変わる
増量
十分な炭水化物を取りやすい。
維持
カロリーに合わせる。
減量
タンパク質を高めに保ち、脂質・炭水化物を調整。つまり、永遠に同じPFCではありません。
筋トレ日のPFCを変える?
必須ではありません。毎日同じでもOKです。上級者なら、筋トレ日は炭水化物を多め休養日は少なめという方法もあります。ただし週平均カロリーを管理します。
食品にすると?
例えば、
タンパク質
肉・魚・卵・乳製品・大豆
脂質
魚・卵・ナッツ・植物油
炭水化物
米・パン・麺・果物・いも類から組みます。
PFCだけ合っていれば何を食べてもいい?
PFCは大切ですが、それだけでは、
ビタミン
ミネラル
食物繊維
までは分かりません。だから、PFC+食品の質の両方を見ます。
むきまる式PFC計算
① TDEE
2500kcal
② 増量
+250=2750kcal
③ P
体重×1.8
④ F
体重×0.8〜1.0
⑤ C
残りこれだけ覚えておけば十分です。
よくある質問
PFCは3:2:5がいい?
一つの例にはなりますが、全員共通の最適比率ではありません。
タンパク質は30%必要?
必須ではありません。g/kgで考える方が筋トレでは使いやすいです。
脂質20%以下にすべき?
必ずではありません。総量と食品の質を見ましょう。
糖質50%以上は多すぎる?
活動量や総カロリー次第です。筋トレをしている人では十分あり得る配分です。
まとめ
筋トレのPFCは、割合だけで決めないのがポイントです。おすすめは、
カロリーを決める
↓
タンパク質を体重×1.6〜2.0g
↓
脂質を0.8〜1.0g/kg前後から設定
↓
残りを炭水化物
です。
