筋トレをしている人が、一番避けたいダイエット。それが、せっかくつけた筋肉まで大きく落としてしまうことです。もちろん減量中に除脂肪量を完全に100%維持できる保証はありません。

でも、やり方次第で、筋肉の減少リスクを抑えながら体脂肪を落とすことはできます。重要なのは、

  1. 赤字を大きくしすぎない

  2. タンパク質を十分摂る

  3. 筋トレを続ける

  4. 減量速度を急ぎすぎない

  5. 回復を確保する

ことです。

この記事の結論

筋肉を残したいなら、ダイエット=食べないではなく、筋肉を維持する条件を残したままカロリー赤字を作ると考えます。

2025年の系統的レビュー・メタ分析では、食事制限にレジスタンストレーニングを追加すると、食事制限だけの場合より除脂肪量の減少を抑え、脂肪減少や筋力にも有利でした。(参考文献参照)

1. カロリー赤字を大きくしすぎない

例えば、TDEE:2800kcal。摂取:1200kcal。なら、1600kcalもの赤字。これでは筋肉を維持しながらトレーニングするにはかなり厳しい可能性があります。

まず10〜20%程度

例えば、2800kcalなら、

10%減

2520kcal。

15%減

2380kcal。

20%減

2240kcal。など。ここから体重変化を見ます。

2. タンパク質を確保

減量中は、タンパク質の重要性がさらに高くなります。

2024年の系統的レビュー・メタ分析では、過体重・肥満の成人の減量において、高タンパク摂取は筋肉量維持に有利で、1.0g/kg/日未満では筋肉量低下リスクが高く、1.3g/kg/日を超える摂取は筋肉量維持・増加に有利と報告されました。(参考文献参照)筋トレをしている人なら、1.6〜2.2g/kg/日程度を実践的な中心範囲として使えます。

体重70kgなら

1.6g/kg

112g。

2.0g/kg

140g。

2.2g/kg

154g。です。

筋トレを続け、減量ペースを管理する

ダイエット中に筋トレをやめると、身体からすると、「この筋肉を維持する必要性」が低くなります。だから、筋肉を残したいなら、重いものを持つ刺激を続けることが重要です。

筋トレは「脂肪燃焼目的」だけではない

ダイエット中の筋トレには、カロリー消費より、筋肉を維持するシグナルとしての役割があります。食事制限+レジスタンストレーニングが除脂肪量維持に有利という最新メタ分析も、この考え方を支持します。(参考文献参照)

4. 重量をなるべく維持

増量期:スクワット100kg×8回。減量期:80kg×8回。と大幅に下がるより、可能なら、100kg前後を維持することを狙います。

ただしセット数は調整していい

減量中は回復力が落ちることがあります。だから、重量は維持しつつ、

増量期

4セット。

減量期

3セット。のように、ボリュームを少し下げる方法があります。

5. 減量速度を速くしすぎない

短期間で、10kg。15kg。と落とそうとすると、筋肉維持が難しくなる可能性があります。特にすでに低体脂肪の人では、よりゆっくりした減量が向いています。

目安

体重の、週0.5〜1.0%程度以下を一つの参考にします。70kgなら、0.35〜0.7kg/週。すでにかなり絞れているなら、さらに遅くてもOKです。

炭水化物・脂質と有酸素運動のバランス

減量中、糖質を完全にカットすると、筋トレパフォーマンスが落ちる人もいます。そのため、タンパク質・脂質を決め、残りのカロリーを炭水化物にする方法が使いやすいです。

トレーニング前後へ配置

例えば、1日炭水化物200gなら、筋トレ前後に多めに入れる方法があります。これで、トレーニングエネルギーを確保しやすくなります。

7. 脂質も減らしすぎない

脂質は高カロリーなので、減量では削られやすい栄養素です。でも、完全カットはしません。例えば、0.6〜1.0g/kg程度から設定する方法があります。

8. 有酸素をやりすぎない

有酸素運動は便利ですが、やればやるほど良いわけではありません。筋トレ週5。ランニング毎日10km。大きな食事制限。となれば、疲労が増えます。

筋トレ優先

減量の基本は、筋トレ
+
食事管理

です。有酸素は、必要に応じて追加。という考え方が使いやすいでしょう。

睡眠と体重以外の記録も大切にする

減量中でも、睡眠は重要です。回復不足になると、

  • トレーニングパフォーマンス

  • 食欲管理

  • 疲労

などへ影響します。

10. 体重だけではなく筋力を見る

例えば、体重:−5kg。ベンチプレス:

100kg×5回
↓
100kg×5回。

腕囲:ほぼ維持。この場合、筋肉を比較的維持できている可能性があります。

写真も見る

減量では、体重以外にも、

  • 腹囲

  • 写真

  • トレーニング記録

  • 身体の各周囲径

を確認します。

体脂肪率は?

家庭用体組成計は、水分状態などで変動します。毎日の数字より、長期傾向として使う方がよいでしょう。

プロテインは使える?

もちろん使えます。減量中は食事量が減るため、低カロリーでタンパク質を補えるプロテインは便利です。ただし、普通の食事から摂れるなら必須ではありません。

空腹が強すぎる場合

空腹が強く、睡眠できない。トレーニングもできない。なら、赤字が大きすぎる可能性があります。100〜200kcal程度増やして、減量速度を落とす方法もあります。

筋肉が落ちている可能性を考えるサイン

  • 筋力が継続的に急落

  • 腕・脚のサイズが急激に減少

  • 体重が毎週かなり速く落ちる

  • 疲労が強い

  • 食事が極端に少ない

など。ただし、減量開始直後はグリコーゲン・水分が減り、筋肉が少し小さく見えることもあります。

体が小さく見える=筋肉が全部減ったではない

炭水化物摂取量が減ると、筋グリコーゲンと水分量も変化します。その結果、筋肉の張りが減ったように見えることがあります。

むきまる式「筋肉を守る減量」

①

TDEE−10〜20%

②

P:1.6〜2.2g/kg

③

F:0.6〜1.0g/kg程度

④

C:残り

⑤

筋トレ継続

⑥

週0.5〜1.0%以下を参考

⑦

筋力・体重・腹囲を記録です。

よくある質問

減量中に筋肉は絶対落ちない?

完全に保証することはできません。ただし筋トレ、タンパク質、適度な減量速度でリスクを抑えられます。

重量が少し下がったら筋肉が減った?

必ずしもそうではありません。疲労やグリコーゲン量などでもパフォーマンスは変わります。

プロテインは何回飲む?

回数より1日の総タンパク質量で決めます。

有酸素は不要?

必須ではありませんが、消費カロリーを増やすために使えます。

まとめ

筋肉を落としにくくする減量では、小さめのカロリー赤字
+
高めのタンパク質
+
筋トレ継続
+
速すぎない減量
+
睡眠

が基本です。食事だけ削って、筋トレをやめる。これでは筋肉維持には不利です。