筋トレを始めると、かなりの確率で気になるのがプロテインです。

「筋トレするなら絶対飲んだ方がいい?」「食事だけじゃ筋肉はつかない?」「飲まないと筋トレが無駄になる?」結論から言うと、プロテインは筋肉をつけるための必須アイテムではありません。

普段の食事だけで十分なタンパク質を摂れているなら、プロテインを飲まなくても筋肉をつけることはできます。一方で、食事だけでは必要なタンパク質量に届かない人にとって、プロテインはかなり便利な食品です。

大事なのは、「プロテインを飲んだか」ではなく「1日で必要なタンパク質を摂れたか」です。

この記事の結論

最初にポイントをまとめます。

  • プロテインは必須ではない

  • 筋肉を作るうえでは1日の総タンパク質量が重要

  • 食事だけで必要量を摂れるならプロテインなしでもOK

  • 食事で不足するならプロテインを利用すると楽

  • プロテインは筋肉増強剤ではなくタンパク質食品

  • 筋トレ直後数十分以内に絶対飲まなければならないわけではない

  • 初心者はまず「体重×1.6g前後」のタンパク質量を一つの目安に考える

では詳しく見ていきます。

そもそもプロテインって何?

日本では「プロテイン」というと、シェイカーに粉を入れて飲むサプリメントを想像する人が多いと思います。しかし英語のproteinは、そのままタンパク質という意味です。

一般的なホエイプロテインなら、牛乳由来のタンパク質を取り出して、摂りやすい粉末状にした食品です。つまり、プロテイン=筋肉を増やす特殊な薬ではありません。

なりません。プロテインを飲む最大のメリットは、タンパク質を手軽に追加できることです。

筋肉をつけるのに重要なのは「1日のタンパク質量」

筋肉を増やしたい場合、筋トレと十分なタンパク質摂取を組み合わせることが重要です。

49研究・1,863人を含むメタ分析では、レジスタンストレーニングを行う人へのタンパク質補給によって、除脂肪量や筋力などの増加に追加的な効果が確認されています。(参考文献参照)この研究では、1日のタンパク質摂取量が体重1kgあたり約1.6g付近になるまでは筋肉量増加との関係がみられましたが、それを超えると平均的な追加効果は小さくなる傾向が示されています。(参考文献参照)

またISSN(国際スポーツ栄養学会)は、運動をしている多くの人について、1日1.4〜2.0g/kg程度のタンパク質摂取を筋肉量の維持・増加に十分な範囲として示しています。(参考文献参照)例えば体重70kgなら、

  • 1.4g/kg → 98g

  • 1.6g/kg → 112g

  • 2.0g/kg → 140g

です。だから初心者なら、まずは体重×1.6g前後を一つの分かりやすい基準にするといいでしょう。

プロテインなしでも筋肉はつく?

つきます。必要なタンパク質を、

  • 肉

  • 魚

  • 卵

  • 牛乳

  • ヨーグルト

  • 豆腐

  • 納豆

などから十分摂れていれば問題ありません。

ISSNも、運動する人が通常のバランスの取れた食事から必要なタンパク質を摂取することは可能であり、タンパク質サプリメントは必要量を確保するための実用的な手段だとしています。(参考文献参照)つまり、食事が本体。プロテインは補助。

と考えると分かりやすいです。

その通りです。

プロテインを飲んだ方がいい人

では、どんな人なら使うメリットが大きいのでしょうか。

1. 食事だけではタンパク質が足りない人

例えば体重70kgで、目標を1日112gに設定したとします。

ところが普段の食事を計算してみたら、朝:15g
昼:25g
夜:40g

合計80g。この場合、あと約30g不足しています。そこでプロテインから20〜30g程度追加すれば、かなり簡単に目標へ近づけます。

2. 朝食のタンパク質が少ない人

朝が、「パンとコーヒーだけ」という人はタンパク質が少なくなりがちです。牛乳・卵・ヨーグルトなどを加える方法もありますが、忙しくて食べる時間がないならプロテインを利用するのも選択肢です。

3. 肉や魚を大量に食べるのがしんどい人

タンパク質100g以上を毎日食事だけで確保しようとすると、思った以上に食事量が増えることがあります。特に、

  • 食が細い

  • 増量中

  • 仕事中に食事を取りにくい

という人にはプロテインが便利です。

4. 筋トレ後すぐ食事できない人

トレーニングが終わっても、帰宅するまで時間がかかるというケースがあります。そんな時も、水や牛乳で簡単に飲めるプロテインは使いやすい食品です。

逆にプロテインが必須ではない人

食事ですでに必要量を摂れている人

例えば体重65kgなら、1.6g/kgの場合は約104g。普段の食事で毎日100〜110g程度摂れているなら、無理にプロテインを追加する必要はありません。

必ずしもそうではありません。タンパク質は、多ければ多いほど比例して筋肉が増えるわけではありません。

先ほどのメタ分析でも、総摂取量が約1.6g/kg/日を超えると、平均的には追加の除脂肪量増加が小さくなる傾向が報告されています。(参考文献参照)

プロテインと鶏むね肉、どっちが筋肉にいい?

この比較は、少し考え方を変えた方がいいです。プロテインと鶏むね肉にはそれぞれメリットがあります。

プロテイン鶏むね肉などの食品
タンパク質◎◎
手軽さ◎△
調理不要必要
腹持ち△◎
その他の栄養少なめ多い
持ち運び◎△

どちらか一方だけにする必要はありません。基本は食事。足りない部分をプロテインで補う。これが使いやすい方法です。

プロテインはいつ飲めばいい?

「筋トレ後30分以内に絶対飲まないといけない」という話を聞いたことがあるかもしれません。しかし、タイミングだけをそこまで神経質に考える必要はありません。

タンパク質摂取タイミングを検討したメタ分析では、筋肥大に対しては1日の総タンパク質摂取量が強い予測因子であり、トレーニング直前直後という狭い時間帯だけが決定的とは言えないことが示されています。(参考文献参照)一方、近年のネットワークメタ分析では、運動後のタンパク質補給が筋肉量増加に有効だったという結果もあります。(参考文献参照)この2つは完全に矛盾しているわけではありません。

実践的には、筋トレ後に飲めるなら飲む。でも30分以内を過ぎたから失敗、とは考えなくていい。くらいが分かりやすいでしょう。

一番大事なのは「今日何g摂ったか」

例えば、

パターンA

筋トレ終了5分後にプロテイン20g。でも1日の合計は60g。

パターンB

筋トレ終了1時間後に食事。1日の合計は110g。体重や条件にもよりますが、筋肉づくり全体で考えるなら、Bのように1日の必要量を確保することを優先した方がいいと考えられます。

1回にどれくらい飲めばいい?

ISSNは一般的な1回あたりの摂取量として、約0.25g/kgまたは20〜40g程度の高品質タンパク質を示しています。(参考文献参照)例えば、体重70kg × 0.25g=17.5g。

実際の商品では1回20〜25g程度のタンパク質になるものが多いため、それくらいでも十分使いやすいでしょう。ただし、1回量より先に1日の総量を考えるのが基本です。

プロテインは1日何回飲む?

決まっていません。必要量によって変わります。例えば目標110gの場合。

食事で100g摂れている

あと10g程度。→ プロテインなしでも調整可能。

食事で85g

あと25g。→ 1回飲むと簡単。

食事で60g

あと50g。→ 食事そのものを見直したうえで、1〜2回利用する方法もある。重要なのは、「毎日2回飲む」というルールではなく、不足量を補うことです。

筋トレしない日も飲んだ方がいい?

これも、「筋トレしたかどうか」より、その日のタンパク質量が足りているかで考えましょう。休養日も身体では筋肉の回復・適応が続いています。食事だけでタンパク質が十分なら飲まなくてOK。不足するなら飲む。非常にシンプルです。

プロテインだけ飲んでいれば食事は適当でもいい?

これはおすすめできません。身体づくりにはタンパク質だけでなく、

  • 炭水化物

  • 脂質

  • ビタミン

  • ミネラル

  • 食物繊維

なども必要です。筋トレのエネルギー源という点でも食事は重要です。プロテインはあくまで、食事を補助する食品として考えましょう。

「プロテインを飲むと太る」は本当?

プロテインにもカロリーはあります。そのため、普段の食事にプロテインを追加して総摂取カロリーが消費カロリーを大きく上回れば、体重増加にはつながり得ます。しかしこれは、プロテインだから特別に太るという話ではありません。

体重変化では食事全体のエネルギー収支を見る必要があります。増量中なら、むしろ適度なカロリー余剰を作るために利用できる場合もあります。

初心者はまずプロテインを買うべき?

いきなり買う前に、一度だけやってほしいことがあります。普段の食事のタンパク質量を計算してみてください。例えば体重65kgなら、65 × 1.6=約104g。

普段の食事で、90〜110g程度摂れているなら、それほど不足していません。一方、60〜70g程度しか摂れていないなら、食事の改善+プロテインを考える価値があります。

プロテインを選ぶなら何を見る?

初めて選ぶなら、まず確認したいのは次の項目です。

  • 1食あたりのタンパク質量

  • 価格

  • 1gのタンパク質あたりの価格

  • WPCかWPIか

  • 味

  • 溶けやすさ

  • 続けやすさ

高級な商品だから筋肉が何倍も増えるわけではありません。必要な量を継続して摂れる商品を選ぶことが大切です。→ 内部リンク予定:WPIとWPCの違い

よくある質問

プロテインを飲まなくても筋肉はつく?

つきます。

食事から十分なタンパク質を摂取できていれば、プロテインパウダー自体は必須ではありません。タンパク質サプリメントは、必要量を確保するための便利な手段の一つです。(参考文献参照)

筋トレ初心者も飲んだ方がいい?

初心者か上級者かより、食事から必要なタンパク質を摂れているかで判断してください。不足しているなら初心者でも便利です。

毎日飲んだ方がいい?

毎日不足するなら毎日利用できます。食事で十分摂れた日は、無理に追加する必要はありません。

筋トレ後すぐ飲まないと意味がない?

そこまで厳密ではありません。筋肉づくりでは総タンパク質摂取量が重要であり、狭い「アナボリックウィンドウ」だけにこだわる必要はありません。(参考文献参照)

ホエイとソイならどっち?

どちらもタンパク質源として利用できます。ただし、消化速度やアミノ酸組成などに違いがあります。この話は別記事で詳しく解説します。→ 内部リンク予定:ホエイプロテインとソイプロテインの違い

まとめ:プロテインは「必要な人には便利」

プロテインそのものが筋肉を作ってくれるわけではありません。

筋肉をつける基本は、筋トレ
+
十分なタンパク質
+
十分なエネルギー
+
回復

です。その中でプロテインは、タンパク質を手軽に補給するための道具です。だから、食事で十分なら無理に飲まなくていい。不足するなら利用する。まずはこれで十分です。

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  1. 筋肉をつける完全ガイド

  2. 筋トレをする人のタンパク質は1日何g必要?

  3. プロテインを飲むタイミングと回数

  4. WPIとWPCの違い

  5. 筋トレ増量完全ガイド