「筋トレが終わったら30分以内にプロテイン!」こんな話を聞いたことがある人は多いでしょう。では、30分を過ぎたら筋トレは無駄になるのでしょうか?結論から言えば、そこまで時間を気にする必要はありません。
筋肉をつけるうえでまず重要なのは、1日を通して必要なタンパク質量を確保することです。そのうえで、トレーニング前後などにタンパク質を配置すると考えるのが分かりやすいです。
そこまで慌てなくても大丈夫です。
この記事の結論
筋肥大を目指すなら、まず次の順番で考えましょう。
1日のタンパク質量を確保する
それを複数回の食事に分ける
筋トレ前後にもタンパク質を摂れるようにする
食事で足りない部分だけプロテインを利用する
プロテインは、「何時何分に飲むか」より、「1日で必要量を摂れているか」の方が重要です。
筋トレ後30分以内じゃないとダメ?
かつては、筋トレ直後には非常に短い「ゴールデンタイム」があり、その時間を逃すと筋肥大効果が大きく低下するように説明されることがありました。しかし、現在の研究ではそこまで単純ではありません。
タンパク質摂取タイミングに関するメタ分析では、筋肥大について総タンパク質摂取量の影響が大きいことが示されています。
さらに近年のメタ分析でも、タンパク質を「前に飲むか後に飲むか」という違いが、除脂肪量の変化を大きく左右するとは確認されていません。(参考文献1・3)つまり、筋トレ後30分を1分でも過ぎたらアウトではありません。
じゃあ筋トレ後に飲む意味はない?
そんなこともありません。
2023年の116試験・4,711人を含むネットワークメタ分析では、運動後のタンパク質補給は、プラセボと比較して除脂肪量や骨格筋量の増加に有効だったと報告されています。(参考文献2)したがって、
筋トレ後にタンパク質を摂ること自体は合理的です。ただし、「30分以内じゃないと意味がない」という話とは別です。
その理解でOKです。
筋トレ前にプロテインを飲んでもいい?
もちろん構いません。トレーニング前の食事ですでに十分なタンパク質を摂っているなら、そのアミノ酸はトレーニング中からトレーニング後にも利用されます。例えば、17時から筋トレする人が、15時30分に
ご飯
鶏肉
卵
などを食べていた場合、17時31分にプロテインを飲まないと筋肉がつかない、ということではありません。逆に、昼食からかなり時間が空いている場合は、筋トレ前にプロテインを利用するのも便利です。
おすすめの考え方は「前後数時間」
初心者が実践するなら、トレーニング前後の数時間のどこかで十分なタンパク質を摂るくらいに考えると続けやすいです。例えば、
パターン1
15:30 食事
17:30 筋トレ
19:00 夕食
この場合、トレーニング直後に必ずプロテインを追加しなくても、前後に十分な食事があります。
パターン2
12:00 昼食
18:00 筋トレ
20:00 夕食
昼からかなり時間が空いているので、17:00頃にプロテインを飲むまたは筋トレ後に飲むという選択肢があります。
プロテインは1日何回飲む?
答えは、決まっていません。1日に必要なタンパク質量から逆算します。例えば、体重70kgで、1日約112gを目標にするとします。食事から、
朝 25g
昼 30g
夜 40g
摂れているなら、合計95g。あと17g程度なので、プロテイン1回で十分補えます。一方、食事だけで115g摂れているなら、プロテイン0回でも構いません。
「毎日2回飲む」が正解ではない
プロテインメーカーの商品説明などを見ると、
朝
筋トレ後
寝る前
など複数のタイミングが紹介されることがあります。しかし、飲む回数そのものを増やせば筋肉が増えるわけではありません。大事なのは、総タンパク質量です。
1回に何g摂ればいい?
運動する人については、一般的に1回あたり20〜40g程度の高品質タンパク質が実践的な目安として使われます。ただしこれは、「40gを超えたら全部捨てられる」という意味ではありません。
食事中のタンパク質は筋肉以外にも身体のさまざまな用途に使われます。
タンパク質は分けて摂る方がいい?
1日分を夜に全部まとめるより、
朝
昼
間食
夜
など複数回に分ける方法が実践しやすいでしょう。例えば120gなら、30g × 4回のようなイメージです。厳密に30gずつにする必要はありません。
朝のプロテインはどう?
朝食でタンパク質が少ない人には便利です。例えば、パン+コーヒーだけならタンパク質がかなり少なくなる場合があります。ここへ、
卵
ヨーグルト
牛乳
プロテイン
などを追加すると調整しやすくなります。
寝る前にプロテインを飲む意味は?
夜間のタンパク質摂取についても研究されています。
2023年のネットワークメタ分析では、夜のタンパク質補給が一部の筋力指標で有効だったと報告されていますが、タイミングの比較には研究上の限界があります。(参考文献2)したがって、寝る前に絶対飲む必要があるとは言えません。
1日の必要量が不足しているなら、寝る前を補給タイミングとして使うのはアリです。
筋トレしない日はいつ飲む?
休養日も考え方は同じです。食事で十分なタンパク質が摂れているなら不要。不足するなら飲む。筋肉の回復はトレーニング終了と同時に終わるわけではないため、休養日もタンパク質摂取を極端に減らす必要はありません。
初心者向けおすすめパターン
朝食を食べる人
朝:食事
昼:食事
筋トレ後:必要ならプロテイン
夜:食事
朝食が軽い人
朝:プロテイン+軽食
昼:食事
夜:筋トレ
筋トレ後:夕食
筋トレ後すぐ食事できない人
筋トレ
↓
プロテイン
↓
帰宅後に普通の食事
このくらいシンプルで十分です。
よくある質問
筋トレ前と後ならどっちがいい?
どちらでも利用できます。研究では、前後のタイミングだけで長期的な筋肉量に大きな差が出るという証拠は強くありません。(参考文献3)
筋トレ後2時間たったら遅い?
「完全に手遅れ」ではありません。まず1日の総量を確保しましょう。
1日3回飲んでもいい?
必要量を補う目的なら可能ですが、食事を置き換えるために大量利用する必要はありません。
毎日同じ時間に飲んだ方がいい?
必須ではありません。生活の中で続けやすいタイミングを使いましょう。
まとめ
プロテインのタイミングで一番重要なのは、細かい時間に神経質になりすぎないことです。優先順位は、
1日のタンパク質量
食事への分散
トレーニング前後にもタンパク質を配置
足りない部分をプロテインで補う
です。
