「ダイエットするなら1500kcal?」「とにかく食べる量を半分にすればいい?」「基礎代謝以下まで減らした方が早く痩せる?」ダイエットで最初に決めたいのが、1日の摂取カロリーです。

ただし、全員が1500kcalにすればいいわけではありません。基本は、自分のTDEEより少し少ないカロリーを食べることです。

脂肪を減らす食事では、長期的なカロリー赤字が体重・体脂肪減少の基本になります。ISSNのポジションスタンドでも、脂肪減少は持続的なエネルギー不足によって生じると整理されています。(参考文献参照)

体重は落ちやすくなりますが、筋肉やトレーニングパフォーマンスまで落とす可能性があります。

この記事の結論

ダイエットは、TDEEを推定
↓
そこから10〜20%程度減らす
↓
体重の7日平均を見る
↓
2〜3週間ごとに調整

という流れがおすすめです。例えば、TDEEが2500kcalなら、

  • 10%減:約2250kcal

  • 15%減:約2125kcal

  • 20%減:約2000kcal

となります。最初から極端に下げる必要はありません。

そもそもTDEEとは?

TDEEは、1日に消費する総エネルギー量です。例えば、TDEE=2500kcalの人が、毎日2500kcal前後食べていて体重が安定しているなら、そこが維持カロリーの目安です。

詳しくは、→ /articles/tdee-calculator-guide/

痩せるにはTDEEより少なく食べる

例えば、TDEE:2500kcal。摂取:2100kcal。なら、1日あたり約400kcalのエネルギー赤字になります。身体は不足分を補うために蓄えたエネルギーを使います。

何%減らすのがいい?

減量速度は、

  • 現在の体脂肪率

  • トレーニング経験

  • ダイエット期間

  • 筋肉量

  • 空腹への強さ

などで変わります。筋肉をできるだけ維持したい人なら、10〜20%程度のカロリー赤字から始めると管理しやすいでしょう。

特に体脂肪が少ない人では、よりゆっくりした減量の方が除脂肪量を保ちやすいと考えられています。(参考文献参照)

例:TDEE2500kcal

ゆっくり減量

2500×0.9=2250kcal。

標準的な減量

2500×0.85=2125kcal。

やや大きめ

2500×0.8=2000kcal。最初から、1200kcalのように大幅に削る必要はありません。

「1kg脂肪=約7200kcal」で計算していい?

体脂肪のエネルギー量を使った単純計算は目安としては便利ですが、実際の体重変化は完全な直線ではありません。減量が進むと、

  • 体重が減る

  • 活動量が変わる

  • 消費エネルギーも変化する

ためです。そのため、計算より実測体重を優先します。

体重はどれくらいのペースで落とす?

筋トレをしている人なら、速すぎる減量より、比較的ゆっくりした減量を選ぶ方が筋肉を維持しやすい傾向があります。(参考文献参照)実践上は、週0.5〜1.0%程度を上限寄りの目安として扱い、すでにかなり絞れている人なら、さらにゆっくり進める方法があります。

70kgなら?

週0.5%なら、70×0.005=0.35kg。週1%なら、0.7kg。つまり、約0.35〜0.7kg/週程度。ただし筋肉維持を優先するなら、必ずしも上限を狙う必要はありません。

体重だけでは判断しない

ダイエット開始直後は、炭水化物や塩分、食事量が減ることで、水分やグリコーゲンも減ります。そのため、最初の1週間で1〜2kg落ちた=脂肪が1〜2kg消えたとは限りません。

毎日の体重より7日平均

例えば、月:70.2kg
火:69.8kg
水:70.0kg
木:69.5kg
金:69.9kg
土:69.6kg
日:69.7kg

とします。これを平均して、前週と比較します。

2〜3週間減らなければ?

例えば、2100kcalで3週間。7日平均体重がほぼ変わらない。その場合は、

方法1

摂取カロリーを100〜200kcal下げるまたは、

方法2

歩数など活動量を少し増やすという調整ができます。

体重が落ちすぎるなら?

例えば、70kgの人が毎週1.5kgずつ減る。トレーニング重量も大幅に落ちる。空腹も強い。なら、減量幅が大きすぎる可能性があります。100〜200kcal程度戻して再評価します。

ダイエット中も筋トレする

減量中に筋肉を残したいなら、筋トレは重要です。

カロリー制限中のアスリートを扱ったレビューでは、レジスタンストレーニングは除脂肪量を維持するための重要な要素として扱われています。(参考文献参照)

タンパク質も減らさない

カロリーを削るとき、最初にタンパク質を削るのはおすすめしません。特に、

  • 筋トレしている

  • 体脂肪率が低い

  • 大きな赤字を作っている

人ほど十分なタンパク質が重要になります。

エネルギー制限下のレジスタンストレーニング経験者を対象としたレビューでは、除脂肪体重1kgあたり2.3〜3.1g/日という高めのタンパク質量が提案されています。(参考文献参照)

減量中に食事量を減らす優先順位

基本は、

  1. タンパク質を確保

  2. 脂質を極端に削らない

  3. 炭水化物と脂質から調整

  4. 筋トレの質を維持

です。

有酸素運動を追加してもいい?

もちろん可能です。

ただし、食事を大幅に削る
+毎日長時間ランニング

を同時に始めると、疲労が大きくなります。まず食事と歩数から調整し、必要に応じて有酸素を追加すると管理しやすいでしょう。

「食べない」より「続けられる赤字」

ダイエットの成功には、1日だけ1000kcal削ることより、適度な赤字を数か月続ける方が重要です。ISSNも、食事法の種類にかかわらず脂肪減少には持続的なエネルギー不足が必要と整理しています。(参考文献参照)

よくある質問

1200kcalなら早く痩せる?

人によりますが、TDEEを無視して固定の低カロリーを設定する方法はおすすめしません。

基礎代謝以下にしていい?

「基礎代謝以下かどうか」だけでダイエットを判断せず、TDEEと実際の体重変化から考えましょう。

チートデイは必要?

必須ではありません。長期的なカロリー収支の方が重要です。

土日だけ好きに食べてもいい?

週平均で赤字を維持できるなら可能ですが、平日の赤字を土日で帳消しにすると体重は減りません。

まとめ

ダイエットカロリーは、固定値ではなく自分のTDEEから決めます。

基本は、TDEE
↓
10〜20%程度減らす
↓
7日平均体重を記録
↓
2〜3週間ごとに100〜200kcal調整

です。最初から極端に削らず、筋肉を残しながら体脂肪を落とせる速度を狙いましょう。