筋肉をつけようと思うと、筋トレとタンパク質ばかり気にしてしまいます。しかし、睡眠も身体づくりの重要な土台です。筋トレを頑張っていても、毎日ほとんど眠れていなければ、トレーニングの質や回復に影響する可能性があります。
そこまで単純ではありませんが、睡眠は回復やトレーニング適応を支える重要な要素です。
この記事の結論
筋肉をつけたいなら、筋トレ・食事・睡眠をセットで考えましょう。一般成人では7〜9時間程度の睡眠がよく推奨されます。ただし、「8時間寝れば筋肉が○g増える」というほど直接的なデータが揃っているわけではありません。
睡眠と筋肥大を直接調べた長期研究は、トレーニングやタンパク質研究ほど豊富ではないためです。
睡眠不足だと筋トレに影響する?
影響する可能性があります。睡眠不足と筋力トレーニングを検討した系統的レビューでは、17研究が分析されました。
完全な睡眠剥奪では筋力への影響が小さいケースもありましたが、睡眠制限については特に複数日に及ぶ場合など、トレーニングパフォーマンスや生理学的反応へ影響する可能性が示されています。(参考文献1)
ただし研究の質は「中程度または弱い」と評価されており、睡眠が1時間減れば筋力が○%下がるのような単純な結論にはできません。
睡眠は筋肉の回復にも関係する
筋トレ後の身体では、
筋タンパク質代謝
神経系の回復
ホルモン
疲労
免疫系
など、さまざまな回復プロセスが起こります。
近年の筋肥大レビューでも、睡眠はトレーニング・栄養と並ぶ回復要素として扱われ、一般的には7〜9時間程度が実践的な目安として挙げられています。(参考文献2)
一晩寝不足なら筋肉が消える?
もちろんそんなことはありません。1日寝不足だったからといって、昨日までの筋肉が急になくなることはありません。問題になるのは、慢性的に睡眠不足が続くことです。例えば、毎日4〜5時間睡眠が長期間続き、トレーニング中も眠い。
重量も落ちている。疲労も抜けない。という状態なら改善する価値があります。
睡眠不足で一番困るのは「筋トレの質」
例えばベンチプレスで、普段:80kg×8回睡眠不足が続いて:80kg×5回さらに集中力も落ちる。この状態が何週間も続けば、十分なトレーニング刺激を積みにくくなります。つまり睡眠は、筋肉を直接魔法のように増やすもの
というより、質の高いトレーニングを継続する土台として考えると分かりやすいでしょう。
何時間寝ればいい?
健康な成人について一般的には、7〜9時間程度が一つの目安になります。ただし必要な睡眠時間には個人差があります。大事なのは、
日中眠くないか
朝起きられるか
トレーニングの調子がいいか
疲労が抜けているか
も合わせて判断することです。
もちろんそんな境界線はありません。
寝る時間と起きる時間を安定させる
睡眠時間だけでなく、生活リズムをある程度一定にすると管理しやすくなります。例えば、平日:
0時就寝
7時起床
休日:
朝4時就寝
昼12時起床
のように毎週大きく変わるより、ある程度一定にする方が生活リズムを作りやすいでしょう。
筋トレは寝る何時間前まで?
夜の運動が必ず睡眠を悪化させるわけではありません。しかし激しいトレーニング直後は、体温や覚醒度が上がって寝つきにくい人もいます。自分の場合、夜遅い筋トレをすると眠れないと感じるなら、
トレーニング時間を早めるなど調整しましょう。
筋肉痛がある日は休んだ方がいい?
筋肉痛だけで休養を決める必要はありません。ただし、
強い痛み
重量低下
関節痛
全身疲労
があるなら、無理に同じ部位を高強度で鍛える必要はありません。
休養日は必要?
初心者なら週2〜3回筋トレするだけでも、自然に休養日ができます。休養日に、
軽い散歩
軽いストレッチ
普段の生活
をすることは問題ありません。休養=一日中寝たきり、という意味ではありません。
昼寝はあり?
夜の睡眠を邪魔しない範囲なら、短い昼寝で眠気を軽減できる人もいます。ただし、夕方に長時間寝てしまい、夜眠れなくなるなら逆効果です。
寝る前にプロテインは必要?
必須ではありません。1日のタンパク質量が不足しているなら、寝る前を補給タイミングとして利用することはできます。しかし、「寝る直前にプロテインを飲まないと筋肉が育たない」ということではありません。
睡眠より筋トレを優先すべき?
例えば、睡眠5時間にして朝5時から毎日筋トレと、睡眠7時間を確保して週3〜4回筋トレなら、後者の方が長期的に続けやすい人も多いでしょう。筋肉づくりは、一日の根性勝負ではありません。
寝不足の日の筋トレは休む?
少し寝不足だから必ず休む必要はありません。しかし、
強い眠気
フォームが安定しない
集中できない
いつもの重量が非常に重い
なら、重量を下げたり、セット数を減らしたり、休養日に変更する方法があります。
筋肉をつけるための回復チェック
次を確認しましょう。
睡眠
□ ある程度十分に眠れている
パフォーマンス
□ 重量・回数が長期間落ち続けていない
疲労
□ 常に身体が重い状態ではない
関節
□ 慢性的な痛みがない
やる気
□ 筋トレへの極端な嫌悪感が続いていない複数が悪化しているなら、トレーニング量と睡眠を見直しましょう。
よくある質問
6時間睡眠では筋肉はつかない?
「6時間なら筋肉がつかない」という境界はありません。ただし慢性的に睡眠が不足しているなら、十分な睡眠時間を確保する価値があります。
8時間絶対必要?
必要睡眠時間には個人差があります。7〜9時間程度を一つの目安にし、自分の体調も見ましょう。
筋トレ後すぐ寝てもいい?
本人が問題なく眠れるなら、必ず避ける必要はありません。
休養日にプロテインは必要?
その日の食事からタンパク質が不足するなら利用できます。
まとめ
筋肉をつけるために、筋トレだけを考えるのは不十分です。筋肉へ刺激を入れたら、栄養と睡眠で回復する。そして次の筋トレでまた質の高い刺激を入れる。この繰り返しです。
