「毎週筋トレしているのに身体が変わらない」「プロテインも飲んでいるのに筋肉が増えない」「自分は筋肉がつきにくい体質なの?」そんなとき、いきなり「才能がない」と考える必要はありません。筋肉が増えない場合は、
トレーニング
食事
カロリー
タンパク質
回復
継続期間
など、複数の要素を一つずつ確認していきます。
筋肉より、まずトレーニング計画をチェックしてみましょう。
この記事の結論
筋肉がつかないと感じたら、まず次の8つを確認してください。
トレーニングの刺激が弱すぎないか
重量や回数がずっと同じではないか
セット数が少なすぎないか
逆にやりすぎていないか
タンパク質が足りているか
カロリー不足になっていないか
回復・睡眠を軽視していないか
判断するのが早すぎないか
一つずつ見ていきます。
原因1:筋トレが軽すぎる
例えば、20回以上余裕でできる重量を、10回やって終わる。これでは筋肉への刺激が小さい可能性があります。軽い重量でも筋肥大は可能ですが、十分な努力度が必要です。つまり、軽い重量=楽にやっていいではありません。
汗の量と筋肥大は別物です。
原因2:重量や回数がずっと変わらない
3か月前:
ダンベルプレス
20kg×8回
現在:20kg×8回他の種目もすべて同じ。この状態なら、トレーニング刺激が進歩していない可能性があります。例えば、
8回→10回
20kg→22kg
フォーム改善
可動域改善
など、何らかの進歩があるか確認します。
原因3:セット数が少なすぎる
週に、
胸1セット
背中1セット
脚1セット
だけでは、筋肥大を最大化したい場合には少なすぎる可能性があります。研究では、週間セット数が増えるほど筋肥大効果が大きくなる傾向があります。ただし増加効果は次第に小さくなります。初心者なら、まず1部位週6〜10セット程度
からスタートする方法が扱いやすいでしょう。
原因4:逆に筋トレをやりすぎている
「筋肉がつかないなら、もっとやればいい!」と、
週30セット
毎日限界
2時間トレーニング
のように量を増やし続けても、必ず良い結果になるとは限りません。疲労が大きすぎると、
重量が落ちる
回数が減る
フォームが崩れる
関節が痛む
次のトレーニングの質が落ちる
可能性があります。筋肥大では、回復できる範囲のトレーニング量が重要です。
原因5:毎セット限界までやらないとダメだと思っている
逆に、「追い込みが足りない!」と思いすぎるのも注意です。
筋力・筋肥大について、毎セット完全な失敗まで行う場合と、失敗前で止める場合を比較したメタ分析では、筋肥大に明確な差は確認されていません。(参考文献参照)つまり、毎回つぶれる必要はありません。
ある程度限界へ近づけば十分な刺激を与えることができます。
原因6:タンパク質が足りない
筋トレだけでなく、材料も必要です。筋トレをする人なら、体重×1.6g前後/日を一つの目安にできます。例えば65kgなら、65×1.6=104g。「プロテインを1杯飲んでいるから大丈夫」ではなく、食事を含めた1日合計
を確認しましょう。
原因7:カロリー不足
これは細身の人にかなり重要です。
筋トレ
ランニング
仕事でたくさん歩く
など活動量が多いのに、食事量が少ない。この状態では筋肉を増やしにくくなります。
エネルギー不足とレジスタンストレーニングを調べたメタ分析では、エネルギー不足によって除脂肪量増加が妨げられました。メタ回帰では約500kcal/日の不足で除脂肪量の増加が止まる可能性が示されています。(参考文献参照)
そういうケースはあります。
「体重が全然増えない」は重要なヒント
筋肉を増やしたくて増量しているのに、数か月、
65.0kg
↓
64.9kg
↓
65.1kg
↓
65.0kg
とほぼ変化していない。この場合は、思っているほどカロリー余剰が作れていない可能性があります。もちろん初心者や体脂肪が多めの人など、体重を大きく増やさず筋肉を増やせるケースもあります。
しかし細身で身体を大きくしたい人が長期間まったく体重を増やせていないなら、食事量は確認する価値があります。
原因8:判断するのが早すぎる
筋トレ開始から、2週間。鏡を見る。「全然大きくなってない!」これは普通です。筋肉は数日単位で劇的に変わるものではありません。
トレーニング開始直後に筋肉サイズが増えて見えても、筋損傷に伴うむくみなどが含まれる可能性があります。レビューでは、トレーニング初期の筋サイズ変化と、本格的な筋肥大を区別する必要性が指摘されています。(参考文献参照)
筋力が伸びているなら失敗とは限らない
初心者では、筋肉そのものが大きくなる前から、
動作に慣れる
神経系が適応する
フォームが改善する
ことで重量が伸びることがあります。だから、見た目だけで判断せず、
体重
腕囲
胸囲
写真
使用重量
回数
などを記録すると変化が見えやすくなります。
「自分はノンレスポンダー?」と決めつけない
筋肥大への反応には確かに個人差があります。研究でも大きく成長する人と、変化が小さい人が確認されています。(参考文献参照)ただし「ノンレスポンダー」という分類自体には注意が必要です。
2024年の系統的レビューでは、筋サイズのノンレスポンダー割合が研究によって0〜84%と非常に広く、測定法や統計的分類もバラバラでした。研究の質にも制約があります。(参考文献参照)つまり、
数か月伸びない=遺伝的に筋肉がつかないとは判断できません。
遺伝は関係する?
関係する可能性はあります。筋肥大への反応には、
リボソーム生合成
サテライト細胞
アンドロゲン受容体
その他の分子レベルの違い
などが関係する可能性が研究されています。(参考文献参照)ただし、初心者が最初に心配するポイントではありません。まず変えられる部分から確認します。
筋肉がつかないときのチェック順
STEP1
トレーニング記録を見る。重量や回数は伸びている?
STEP2
週間セット数を見る。少なすぎない?
STEP3
タンパク質量を見る。体重×1.6g前後ある?
STEP4
体重を見る。身体を大きくしたいのに数か月まったく増えていない?
STEP5
睡眠と疲労を見る。ちゃんと回復している?
STEP6
3〜6か月単位で変化を見る。短期間で結論を出していない?
よくある質問
プロテインを飲んでるのに筋肉がつかない
プロテインだけでは不十分です。総タンパク質量、総摂取カロリー、筋トレ内容、回復を確認してください。
毎日筋トレしてるのに大きくならない
頻度を増やすだけで筋肥大が比例して増えるわけではありません。週間セット数と回復を確認しましょう。
重量が伸びてるのに身体が変わらない
初期には神経適応や技術向上によって、筋肥大より先に筋力が伸びる場合があります。もう少し長い期間で見ましょう。
ガリガリで筋肉が増えない
食事量不足を確認してください。筋肉を増やしたいのに体重も長期間増えていないなら、総摂取カロリーを少し増やす方法があります。
まとめ
筋肉がつかないと感じたときに、いきなり、「自分には才能がない」と決める必要はありません。まず、
トレーニング
↓
タンパク質
↓
カロリー
↓
回復
↓
継続期間
の順に確認しましょう。
