筋肉をつける食事というと、タンパク質ばかり注目されがちです。でも、身体を大きくしたいなら、炭水化物もかなり使いやすい栄養素です。増量中は、

  • 筋トレのエネルギー

  • 筋グリコーゲンの補給

  • 総摂取カロリーの確保

という役割があります。

タンパク質だけで食事を組む必要はありません。

この記事の結論

増量中は、タンパク質と適度な脂質を先に確保し、残りのカロリーを主に炭水化物へ回すと考えると分かりやすいです。

自然なボディビルダーのオフシーズン栄養レビューでは、トレーニング需要を支えるために少なくとも3〜5g/kg/日程度の炭水化物を確保する案が示されています。(参考文献参照)例えば体重70kgなら、210〜350g/日以上

が一つの参考範囲になります。ただし、これは全員にとっての絶対値ではありません。

炭水化物は何のために必要?

炭水化物は消化され、主にブドウ糖として利用されます。その一部は、筋グリコーゲンとして筋肉に蓄えられます。筋トレではこの筋グリコーゲンもエネルギーとして利用されます。特に、

  • セット数が多い

  • 高回数

  • トレーニング時間が長い

場合には重要性が高くなります。

炭水化物を増やすほど筋肥大する?

ここは注意が必要です。

2026年の系統的レビュー・メタ分析では、高炭水化物食と低炭水化物食を比較した11研究を統合した結果、**タンパク質量などを揃えた条件では、炭水化物量を増やすこと自体による筋肥大の明確な追加効果は確認されませんでした。**ただしエビデンスの確実性は低いと評価されています。(参考文献参照)

つまり、炭水化物そのものが直接筋肉を巨大化させるという単純な話ではありません。

じゃあ炭水化物は少なくていい?

そうとも限りません。炭水化物は、質の高い筋トレを行うためのエネルギーとして役立ちます。炭水化物が極端に少なく、

  • セット後半で力が出ない

  • トレーニング量が落ちる

  • 回復が悪い

なら、結果として筋肥大に必要なトレーニング刺激を積みにくくなる可能性があります。

そのイメージでOKです。

増量中に炭水化物が便利な理由

増量では、維持カロリーより少し多く食べる必要があります。タンパク質だけでカロリーを増やそうとすると、かなりの量を食べる必要があります。そこで、

  • ご飯

  • パスタ

  • パン

  • オートミール

  • 果物

などを使えば、カロリーを確保しやすくなります。

1日何g摂ればいい?

一つの考え方として、3〜5g/kg/日以上があります。(参考文献参照)体重別では、

体重3g/kg5g/kg
50kg150g250g
60kg180g300g
65kg195g325g
70kg210g350g
80kg240g400g
90kg270g450g

ただし実際には、総摂取カロリーから逆算する方が扱いやすいです。

炭水化物の計算例

体重70kg。目標:2800kcal。

タンパク質

130g130×4=520kcal

脂質

70g70×9=630kcalここまでで、1150kcal。残りは、1650kcal。炭水化物にすると、1650÷4=約413g。このように、タンパク質と脂質を決めた残りとして考える方法があります。

「400gって多くない?」

数字だけ見ると多く感じますが、食品では、

ご飯
パン
果物
麺
乳製品

など複数の食品に分かれます。また、2800kcal必要な人と2000kcalで足りる人では必要量が違います。

ご飯ならどれくらい?

炊いた白米100gには、おおよそ35〜40g程度の炭水化物が含まれます。例えば、

朝

ご飯200g

昼

ご飯250g

夜

ご飯250gなら、ご飯だけでもかなりの炭水化物を摂れます。さらに果物や乳製品などからも入ります。

炭水化物源は白米だけじゃない

使える食品は、

  • 白米

  • 玄米

  • パスタ

  • うどん

  • そば

  • パン

  • オートミール

  • じゃがいも

  • さつまいも

  • バナナ

  • その他の果物

などです。

筋トレ前には炭水化物を入れる

筋トレ前に、

  • ご飯

  • おにぎり

  • バナナ

  • パン

などを入れるとエネルギーを確保しやすくなります。特に前の食事から時間が空いている場合に便利です。

筋トレ後にも炭水化物

筋トレ後は、使った筋グリコーゲンを回復させるためにも炭水化物を使えます。特に次の運動までの時間が短い場合、炭水化物補給の重要性は高くなります。

低炭水化物でも筋肉はつく?

可能です。炭水化物摂取量だけで筋肥大が決まるわけではありません。2026年のメタ分析でも、高炭水化物摂取による独立した筋肥大メリットは明確ではありませんでした。(参考文献参照)ただし、

トレーニングパフォーマンスや必要カロリーを確保できるかまで含めて判断する必要があります。

脂質と炭水化物、どちらを増やす?

食が細い人なら、脂質を少し増やすと少量でカロリーを確保できます。一方、筋トレのエネルギーを重視するなら、炭水化物もしっかり摂ります。どちらか一方だけに偏らせる必要はありません。

増量中の炭水化物例

朝

ご飯
+バナナ

昼

ご飯
+肉・魚

筋トレ前

おにぎり

夜

ご飯またはパスタこのように分散できます。

炭水化物を摂りすぎているサイン

炭水化物そのものというより、総カロリーが多すぎる場合に注意します。例えば、体重が毎週急増し、腹囲もどんどん増えている。なら、総摂取カロリーを少し下げます。

よくある質問

筋肥大には白米が最強?

白米は使いやすいですが、特別な筋肥大食品ではありません。

糖質制限しながら増量できる?

理論上可能ですが、必要カロリーやトレーニングパフォーマンスを確保しにくくなる人もいます。

体重70kgなら350g絶対必要?

絶対ではありません。3〜5g/kgは実践的な目安の一つで、活動量や総カロリーによって変わります。(参考文献参照)

まとめ

増量中の炭水化物は、

筋トレを行うエネルギー
+
グリコーゲン回復
+
カロリー確保

に便利です。タンパク質と脂質を確保したら、残りのカロリーを炭水化物へ回す方法がシンプルです。